日曜日,月曜日はOECD日本イノベーティブスクールネットワークのお仕事で,福島県に行ってきました(このプロジェクトの詳細はこちら).
東京大学の鈴木寛先生を代表に,研究者・教育現場,企業のメンバーで構成されているのですが,今回は生徒も含めて100名以上が参加していて,とても賑やかでした.
実践を担っていくグループと,研究を担っているグループがあるのですが,僕が所属している研究グループは東京大の秋田喜代美先生,静岡大学の益川先生を中心に和歌山クラスター,東北クラスター,広島クラスター,福井クラスター,高専クラスターに分かれています.僕の具体的な担当は和歌山クラスターで,奈良教育大学の小柳先生と一緒に研究を進める予定になっています.
今回は研究の話というよりかは,ワークショップ等を通じて現場の先生たちと実践をどう進めていくのかに重点を置いた話し合いが行われました.和歌山県立日高高等学校や同じく県立那賀高等学校,県立海南高等学校,県立田辺高校,そして教育委員会の先生方たちと,はじめて時間をかけてじっくりとお話しする事ができました.
生徒たちの発表を聞いていて,印象的だったのは「・・・・このように,僕たちは,グローバルな人材に育つよう,教育されています」と言った感じの発言をしていた事です.この生徒がポジティブな意味でこう表現したのか,ネガティブだったのか,その真意はわかりませんが,少なくとも大人社会の都合によって,教育環境が変えられていっている事を,本人は自覚しているようでした.
学校は,時代,社会状況によって求められるものがかわります.その意味で,僕の個人的な考えとしては,学校の教育改善,グローバル化への舵取りは大いに賛成です.
が,先の発言からもわかるように,生徒たちは大人の都合を敏感に感じ取ります.感じ取ってしまうのはある程度仕方ない事ではありますが,その中でも「やらされている」ではなく「やりたい(学びたい)」と思えるような学校にしていかなければ,あまりイノベーティブな活動の意味がないとも思います.
まだまだ始まったばかりのプロジェクト.3年後,笑顔で終える事ができるよう,頑張りたいですね.