2017年
1月
29日
日
昨日は,自分の授業でラーニングアシスタント(文部科学省が定める制度でいう,Student Assistant)を担ってくれている学生たちと一緒に,来年度授業の改善に向けた打ち合わせを行いました.
授業のスケジュールや課題の内容など,私が作った草案に対して学生という立場からズバズバと意見を言ってくれます.最近では,自主的に教材を作ってくれる学生が出てくるなど,単なる「アルバイト」という枠組みを超えて関わってくれる学生が増えてきました.
受講者のLearning(学び)をAssist(支援)するという行為は,実はAssistする側のLearningを深める事にも繋がっています.よく,「Learning by Teaching」と言いますが受講生を支援する側の立場に立つ事によって,授業内容に対する理解が深まったり,新しい発想が生まれたりします.
私が意図した訳ではありませんが,自分の授業のLAを担当してくれている学生たちは支援を通して自分自身の学びが深まる事に対して何かしらの魅力を感じてくれていて,一生懸命参加してくれています.
この,「Learning by Teaching」,今後の大学教育に求められている場の1つであるように感じます.おそらく,「受講生」というリアルな相手とのコミュニケーションをとるための媒介物が「授業で扱う学習内容そのもの」になるため,必然的に支援者自体の学習内容に対する理解を促すのでしょう.そして,それが結果として人の役に立ったという満足感と相まって学びがいになっているように思います.
そのためのポイントは,単なるお手伝いや雑用ではなく,SA(LA)自身が主体的に授業に関わる事ができるような仕組みだと思います.
私はまだSA(LA)自身の学びについて研究をする事はできていませんが,そういった研究論文を目にするようにもなってきました.この前発行された日本教育工学会のショートレターにも掲載されていました.大学教育に携わる者としては,おさえておきたいポイントだと思います.