2019年

7月

26日

裁量労働制

春学期の授業が先週で全て終わり,採点の祭典真っ最中です.

これが終わると,夏の教員研修や研究が待っています.今年も例年と同じ位の忙しさですが,精神的な安ど感が土台にあるので,より集中してON・OFFの切り替えができそうです.

 

大学教員は,ほとんどが裁量労働制です.つまり,自分の裁量で働く時間や場所を選択します.

タイムカードや年休申請の仕組みはありません.

 

「それめっちゃええやん」

 

とよく言われますし,働く時間と場所を全て管理されているとなると,確かにその気持ちは理解できますが,裁量労働制なりの苦労もあります.

 

特に強く実感してしまうのは際限なく仕事をしてしまうこと.

勤務開始時間は決まっていませんが,平均するとだいたい9時には研究室につきます.学期中の授業がある日はそれが8時になもなります.そのまま研究室で仕事をして,17:00くらいに終わるのかというと,そうではありません.事務作業は「終わり」のある業務ですが,研究に関してはとことん追求することができるので「これで完結」と思えることなどほとんどありません.「別のアプローチをしたらどうなるんだろうか」なんて考えはじめた日には,いつのまにか21:00,22:00をまわっています.これは,そもそも研究活動が営利を求めるものではなく,学問を追究する性質をもっているからだと思います.大学の教員は,自分の研究テーマが好きでその職に就いている人が多いので,「17:00になったから,はい仕事終了~」とはならず,好きなのでのめりこんでいくうちに時間がどんどん過ぎていってしまうのでしょう.勤務時間が無く,残業という概念もないことが影響しているともも思います.

 

とはいうものの,人生は一度きり.

二度と戻ってこない時間を楽しむためには,さすがに研究のことだけに没頭してしまう訳にはいきません.限られた時間の中で,どの部分を研究に使い,どの部分をプライベートに使うのか.一番はじめに書いた,ON・OFFの切り替えが人生を楽しむためのキーになります.

 

これまでの研究者人生でそれができていたのかと問われると,×に近い△が自己評価です.

さて,今年はどうなりますかね.